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公開日:2015/06/02 19:26:52

子宮腺筋症とは?症状、原因、治療法まとめ

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子宮筋腺症は子宮内膜症によって引き起こされる疾患の一種です。子宮筋腫と症状が現れる場所が同じな為、一緒の病気と間違えられる事があります。今回は子宮筋腺症について症状、治療法などをまとめてみました。

 

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子宮腺筋症とは

 

子宮腺筋症とは、子宮内膜症によって引き起こされる疾患の一種で、子宮筋層と呼ばれる平滑筋(へいこつきん)に子宮内膜が浸食している状態の事です。

 

症状や治療法がほとんど子宮内膜症と同じな為、同一病と見られがちでしたが、最近は別物として取り扱われるようになってきました。

 

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参照:身原病院

 

また、子宮内膜症だけでなく、子宮筋腫も発症する場所が同じなため、こちらも診察段階で区別ができない事があります。

 

子宮筋腫はボールのような良性の腫瘍が子宮筋層内にできるのに対し、子宮腺筋症は血液の塊が徐々に増えて行きます。

 

ですが、約50%近くの子宮腺筋症患者は子宮筋腫を合併していると言われているため、子宮腺筋症の疑いがある場合は子宮筋腫の有無も同時にチェックします。

 

さらに子宮筋腫に限らず、子宮腺筋症を先に発症している約10%は子宮内膜症も発症しており、逆に子宮内膜症を先に発症した90%は、子宮腺筋症も発症していると言われています。

 

どちらを先に発症したとしても、子宮腺筋症・子宮内膜症・子宮筋腫が併発するリスクは常につきまとい、密な関係にあると言っていいでしょう。

 

参照:http://www.jsog.or.jp/PDF/61/6105-151.pdf

 

子宮腺筋症の症状

 

症状は子宮内膜症と同じで、子宮筋層内で出血と増殖を繰り返して子宮が段々と膨張して行くため、不正出血経血量が増えたりします。日が経つに連れて子宮は膨張して行きますので、下腹部痛や生理痛が毎月酷くなるのも特徴です。

 

子宮の膨張が進行すれば、お腹に膨張感を感じたり、子宮内に癒着が始まれば受精卵が着床しにくくなり不妊の原因になります。

 

また、他の臓器を押し始める為、骨盤痛や便秘や下痢、頻尿といった症状も出始めます。 それでも進行頻度が緩やかであれば無症状であったり、最近は体調が悪いな、程度で済ませてしまったり、体質と決めつけて病気に気付かない場合が多いのが現実です。

 

<症状>

 

●徐々に酷くなる月経痛(生理痛)

●不正出血

●経血量の増加、過多月経

●貧血

●腰痛

●骨盤痛

●便秘、下痢

●頻尿

●不妊症

●子宮の圧迫感

 

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子宮腺筋症の原因

 

子宮内膜症同様はっきりとした原因は分かっていません。一番有力とされている説は子宮に何らかの原因でできた傷に、子宮内膜が入り込んで増殖するといったものです。

 

中絶や流産、出産など、短期間でも妊娠を経験した女性に多い事から、子宮腺筋症を発症する年齢は35〜40代以降にかけてが1番多くなります。

 

もちろん、多くなるというだけであって、20代でも起こる病気ですので、急激に痛くなった生理痛などの症状がある場合は注意しましょう。

 

また、経血の逆流により癒着が子宮以外で起こり子宮内膜症を発症、その後浸食されて子宮筋層にまで癒着が広がったということも考えられます。

 

さらに子宮内膜症、子宮筋腫同様、女性ホルモン中のエストロゲンに影響を受け増殖を繰り返す為、妊娠中・閉経後は症状が治まる傾向にあります。 初期段階であれば自然妊娠は可能ですが、症状が進んでいくたびに段々と難しくなって行きます。

 

さらに妊娠できたとしてもと流産を起こす可能性があるため、安静が第一になります。出産の際は子宮腺筋症が子宮口近くでできてしまうと自然分娩が難しくなり帝王切開になる事があります。逆に子宮後方に子宮腺筋症が固まっていれば、自然分娩での出産も可能になります。

 

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<原因>

 

●短期間でも妊娠した事のある子宮にできた傷に子宮内膜が浸食する

●細胞が何らかの影響で子宮内膜に化ける

●経血の逆流

●ストレス、冷えなど

 

子宮腺筋症の治療と再発

 

子宮腺筋症を発見しても、症状が出ていない場合は経過観察をする事があります。 治療を行う場合は、子宮腺筋腫ができる場所や患者のライフプランにによって治療法が変わってきます。

 

子宮筋層の一部に集中している場合や、子宮筋層の全体に広がっている場合(びまん性)、今後妊娠を希望するかしないかなど、様々な観点から治療法を決めて行きます。 もちろん、カラダにメスを入れたくない場合もあるでしょう。

 

しかし、子宮腺筋症も子宮内膜症も再発率はかなり高く、子宮が残っている以上、閉経を迎えるまでは再発する可能性があると思っていてください。

 

さらに子宮内膜症や子宮腺筋腫から子宮体がんが発症したという症例もあるため、症状が初期段階や妊娠する予定がない場合は、できる限り子宮は取り除いてしまった方が根本的改善だけでなく、がん予防にもなるため良いとされているようです。

 

ですが一番大事なのは自分自身が納得する事です。何しろ上記のように子宮を取るか取らないかの選択をされる事もあるため、受診した病院が、緊急治療以外で自分の意に反して次々と決めてしまうようなところであれば不安が募りますよね。

 

治療を始める前にセカンドオピニオン制度を利用し、自分が納得する説明や治療法を提示してくれる病院を探しましょう。

 

<薬物療法>

 

●止血剤、鎮痛剤

●偽妊娠療法

 

初期段階であれば経過観察が多いのですが、低容量ピル・ホルモン治療で妊娠した状態を作り出し、進行を止めて経過観察をする事もあります。もちろん治療中は排卵を止めてしまうので妊娠する事はできません。

 

●偽閉経療法

 

いわゆる逃げ込み療法です。GnRH アゴニストやダナゾールを投与することにより、閉経後と同じホルモン量にする事により進行を止めます。

 

しかし、治療薬が4〜6ヶ月しか投薬する事ができない為、やめてしまうと進行はまた始まってしまいます。早めにこの治療をしてしまうと、ホットフラッシュといった更年期障害の症状が副作用として現れる事がありますので、閉経が近いと思われる女性に使われる事がほとんどです。

 

漢方薬

 

体系、症状、体力面など総合的に見て自分のカラダに合った漢方を調合、処方してもらえます。できる限り評判のいい漢方医がいる病院や漢方薬局を訪れることをおすすめします。

 

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<手術療法>

 

子宮全摘出手術

 

子宮腺筋症が子宮筋層全体に広がり、子宮が膨張してしまっている場合や、今後妊娠する予定がない場合は子宮を全て取り除いてしまう事をおすすめします。子宮がんなどの予防にもなります。

 

準根治手術、根治手術

 

子宮と卵巣の一部、又は子宮と卵巣全てを取り除く手術です。子宮内膜症の併発で、卵巣にチョコレート嚢胞がある場合は、卵巣がん予防の観点からも卵巣も取り除いてしまうのがベストになります。

 

腺筋症核出手術

 

妊娠を望んでいたり、子宮を取ってしまう事に抵抗がある場合は、子宮腺筋の部分だけを取り除く手術もあります。しかし、再発の可能性もある上に、妊娠中に子宮は列の可能性もあるため、腕のいい医者のいる病院を探すのが大前提になります。

 

お腹に穴を空けて、腹腔鏡を挿入しモニターを見ながら子宮内膜を取り除く、傷が目立たない腹腔鏡下手術か、開腹手術法があります。

 

子宮腺筋症の予防

 

原因がはっきりと分かっていない以上、はっきりとした予防ができないのが現実です。ですが妊娠・出産時は生理が止まるため、子宮腺筋症の進行も止まります。

 

妊娠を希望している場合は早めの妊娠が望ましいでしょう。 何より何もなくても定期検診を受ける事がどの病気に対しても非常に大事になってきます。

 

<予防>

 

●規則正しい生活

●バランスの取れた食事

●生理中のSEX

●冷え

●ストレス

●婦人科の定期検診

●妊娠・出産

 

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コメント

初めまして。子宮内膜症発症から約10年。現在、腺筋症を併発している者です。下記コラムの文章の内膜症と腺筋症の比率が逆だと思われますが、いかがでしょう?内膜症患者の方が多いと認識していますが、当該文章だと、腺筋症患者の方が多い事になりませんでしょうか?
→「子宮腺筋症とは?症状、原因、治療法まとめ」

    コメントありがとうございます。
    日本産科婦人化学会雑誌などを参照に書かせていただいておりましたが、なにやら伝わりにくい文章でしたね。。

    また、一部子宮腺筋症が子宮筋腫症になっておりましたので書き直させていただきました。
    よろしくお願いします。

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