婦人病・その他

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公開日:2015/05/29 20:38:45

子宮内膜症とは?症状、原因、治療法まとめ

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普段からレバー状の固まった経血が出る方は子宮内膜症の疑いを持ってください。以前はそこまで生理痛がなかったのに、年々酷くなるなどの症状がある方も要注意です。子宮内膜症は不妊の原因にもなります。今回は子宮内膜症の原因や治療法、予防法などをまとめてみました。

 

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子宮内膜症とは

 

本来なら子宮内にしかできない子宮内膜が子宮以外の場所にできる事を子宮内膜症とよんでいます。近場では卵巣や膣内、さらには直腸や膀胱など広範囲に及んで子宮内膜症はできます。

 

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参照:知って得する病気の知識

 

出産を経験していない女性に多く、不妊の女性の20〜30%に子宮内膜症の症状があると言われています。かなりポピュラーな病気にはなりますが、妊娠ができないということではありません。

 

某アイドルも、子宮内膜症で長年の闘病生活を送った後出産しましたよね。妊娠はできますが、子宮内膜症自体は完治をするのが非常に難しい病気になります。

 

子宮内膜症の症状

 

生理(月経)は、子宮内膜が赤ちゃんができなかった事で、次の新しいベッドを用意する為に子宮内膜を剥がす作用の事を言います。本来ならば、子宮でできた子宮内膜は外に経血として排出されますが、子宮内膜症の場合は、子宮以外で子宮内膜が剥がれてしまっても外に排出する事ができないため、生理がくるたびに患部に経血が溜まり症状が酷くなって行きます。

 

不妊症患者の約半分近くは子宮内膜症を発祥していると言われています。放っておけば放っておくだけ症状は酷くなり、子宮内膜症の範囲が広がって行くため、不妊治療だけでなく、普段から健康診断として産婦人科を定期的に訪れる事が大事になって来ます。

 

さらに、経血量が多く大きなレバー状の塊が出てくる場合は要注意です。子宮内膜症の他にも、子宮筋腫などの病気でも症状が現れます。しかし、このレバー状の塊は、冷えやストレスによっても起きうる為、大半の女性が経験した事があるかと思います。ホルモンバランスの関係で、ただ単に子宮内膜が厚くなっているだけという事も考えられます。

 

もう一つ特徴的な症状がありますが、排便痛です。力むときに肛門あたりにかけて「ピキッ」とした痛みがくる方は直腸あたりに子宮内膜症が起こっている可能性があります。時には下血も伴います。同じように膀胱に子宮内膜が浸食すると血尿が出る事があります。

 

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子宮内膜症は放っておけば放っておくだけ酷くなって行きます。始めはブルーベリー状の斑点が卵巣や子宮にできますが、それが段々と増えて大きくなる事で1つのしこりになります。段々と臓器などに癒着が始まり、腸だけでなく肺などにも子宮内膜が広がる事もあります。

 

最終的に骨盤内での子宮内膜の癒着が激しくなると、他の臓器との区別ができなくなります。これを骨盤凍結と呼んでおり、ここまでくると手術をしても完治する事はほぼ不可能に近い状態となります。

 

<子宮内膜症の症状>

 

●生理がくるたびに生理痛(月経痛)が酷くなる

●生理以外での下腹部痛

●腰痛

●過多月経(経血の量が多い)

●レバー状の塊が出る

●不正出血

●性交痛、SEX後の出血

●排便痛

●不妊

●血尿

●下血

 

子宮内膜症の原因

 

正直な所はっきりとした原因が分かっていないのが現実なようです。しかし、傾向としては妊娠を経験したことがない女性にとにかく多いという事はわかっています。

 

妊娠・出産をする間、生理は長期的に止まっていますから子宮内膜症の症状は治まります。さらに昔の女性は短いスパンの中で何人もの子供を生んでいますので、子宮内膜症が酷くなる事があまりありませんでした。

 

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40代を過ぎれば、子宮内膜をコントロールするエストロゲンが減少して行きますので、自然と子宮内膜症の症状もリスクも無くなって行きます。 はっきりとした根拠はありませんが、いくつか原因として考えられている事があります。1つが経血の逆流です。

 

経血の逆流はどんな人にも起こりやすいのですが、極端なたとえ話ですと、生理中にSEXを毎回やることで子宮内に経血が戻り込み、さらに奥にある卵管やお腹に入り込んでしまった場合、組織に癒着してしまう事が原因とも考えられます。

 

勿論、それ以外の激しい運動などでも逆流は考えられる為、SEXをしているから子宮内膜症になるというわけではありません。タンポンや避妊リングを使用する事で経血が逆流する事もあります。

 

<子宮内膜症の原因>

 

●経血の逆流

●子宮内膜に似た細胞が子宮内膜に変化する

●ストレス

 

子宮内膜症の治療と再発

 

子宮内膜症は比較的再発しやすい病気と言えます。理由は子宮以外でできた子宮内膜も、生理のように毎回剥がれてまた新しく形成されるからです。そのため、一時的に手術などで取り出しても、残存があればまた再発してしまうことがあります。子宮内膜ができる場所によっては、完治するのにかなりの時間を要する場合もあります。

 

もちろん生理を止めてしまえば症状は治まりますが、この場合排卵も止めてしまう為、出産はできなくなってしまいます。子宮内膜症は出産の過程で完治する事があるため、パートナーが居る場合は早めの妊娠、出産をおすすめします。出産までの間に子宮内膜症が小さくなって完治したり、出産とともに排出してしまう事があるからです。

 

また、子宮内膜症の0,7〜1%は卵巣がんを併発し、閉経後に内膜症の部分ががん化する可能性がある事が分かっている為、パーセンテージが低くとも定期的ながん検診が大事になってきます。

 

<手術>

 

子宮保存

 

独身者やこれから妊娠・出産を希望する方向けの手術です。子宮内膜が癒着している部分を高周波治療で剥がして行ったり、電気凝固やレーザー蒸散などしていきます。妊娠しやすいように腹腔内を洗浄する場合もあります。

 

さらに子宮内膜が卵巣で発生した時に起きるチョコレート膿腫がある場合、膿腫のみを摘出したり、焼灼してしまいます。 子宮保存の場合は再発リスクがかなり高くなってしまう為、早めの妊娠・出産をされた方がカラダのリスクも、不妊になるリスクもぐっと減ります。

 

卵巣を一部だけ残しての子宮摘出

 

薬物療法では効果がなく、さらに癒着部分が卵巣になく、今後妊娠を望まない方は卵巣を1部残して子宮を前摘出する事が望ましいです。残す理由は更年期障害の原因であるエストロゲン不足を解消し、症状を抑える対策の為です。

 

しかし、卵巣部分にできたチョコレート膿腫に卵巣がんの可能性がある場合は全て摘出してしまいます。 卵巣を残していても子宮内膜を作るエストロゲンは分泌されますので、卵巣部分に子宮内膜が再発する可能性があります。さらに5〜60%の方に骨盤痛が残ると言われています。

 

子宮及び卵巣の全摘出

 

薬物治療が効かず、閉経も近く更年期障害の症状がほとんどない場合は、子宮と卵巣全てを摘出します。子宮内膜症だけでなく、子宮がんなどのリスクなどもなくなります。この場合、骨盤痛が約10%の方に残ると言われています。

 

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<薬物療法>

 

基本的に子宮内膜を作るエストロゲンを抑える薬を投与したり、ピルなどでホルモン量を調節します。しかし、これらはホルモン量を抑えるだけの話ですので、自然と閉経が来ない限り、やめてしまうとまた子宮内膜症の進行は始まってしまいます。

 

勿論、この期間は妊娠する事はできません。服用をやめれば通常通り排卵が起こりますので、妊娠できるようになります。

 

偽妊娠療法

 

通常の低容量ピルや黄体ホルモン剤を投与する事で妊娠している状態を作ります。

 

偽閉経療法

 

ホルモン剤を投与することで閉経後と同じホルモン状態に持って行きます。エストロゲンの量をGnRHアゴニストや、男性ホルモン誘導体であるダナゾールを注射や点鼻薬によって投与し減らして行きます。

 

その際、副作用として更年期障害と同じ症状が見られる場合があります。さらに使用できる期間がGnRHアゴニストが6ヶ月、ダナゾールが4ヶ月間しか服用できない為、投薬期間後閉経が来ていなければ6ヶ月間の休薬期間を空けて再度投薬しなければなりません。

 

ディナゲスト錠

 

子宮内膜症治療薬として作られたホルモン剤です。GnRHアゴニストなどの従来の治療薬とは違い、長期的な服用が可能になっています。副作用として不正出血が確認されています。

 

<漢方>

 

薬物療法での副作用が強く、妊娠も望んでいる場合や、薬物療法や手術自体に抵抗がある場合、漢方治療もする事ができます。これらは個人の体系やカラダの症状に合わせて配合される自分だけの薬になりますので、きちんとした漢方医の元処方してもらう事が重要になります。

 

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子宮内膜症の予防

 

不妊の原因になるのが分かった以上普段からの予防ができれば安心ですよね。しかし原因がハッキリしていない以上、これといった予防策がない事も事実です。

 

●規則正しい生活を心がける

●バランスの取れた食生活をする

●無理なダイエットなどでストレスを溜めない

●タバコや飲酒などは控える

●妊娠を望むまでピルを服用する

●生理中のSEXは感染症を含め危険以外の何者でもないため行わない

●冷えを避ける

●定期的な健康診断

 

これらの事が子宮内膜症の予防に繋がるかと思います。特に低容量ピルの服用は、元々生理痛やPMS(月経前症候群)、軽い更年期障害にも効果がある為、ぜひ検討してみてください。

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